電子機器メーカーのための音響パワー測定ガイド

消費者が電子機器に求めるのは、静かな動作だけでなく、抜群の音響パワーと音質です。電子機器メーカーは現在、どのように音響パワーを測定しているのでしょうか。音響試験を実施して高品質の家電製品を開発することにより、メーカーが競争力を高めるためには、どのような測定規格が必要でしょうか。

電子機器メーカーのための音響パワー測定ガイドをダウンロードして、各種の規格や関連する規制、騒音規則についての概要をご一読ください。

主な内容:

• 音響パワー、音圧、音響インテンシティの区別
• さまざまな測定規格 (音圧法および音響インテンシティ法)
• 音響パワーの測定に使用する機器と測定の不確実性

音響テストを実施してISO規格に準拠したより良い家電製品を開発

電子機器メーカーが新製品をリリースするには、ISO規格や地域ごとの規制に従って認証を得ることが義務付けられています。音響パワーテストは、認証を得るだけでなく、業界やISOの規格に準拠した、より良い製品を開発するうえでも役立ちます。実際、音響パワーテストは、期待を超える成果をもたらし、企業の競争力を高めます。今日の電子機器市場では、より良い音質はより良い製品を生み出し、消費者の目に高品質製品と映るのです。

ISO規格によって規定された電子機器のさまざまな音響パワー測定法

音響パワーの測定は容易ではありません。エンジニア・チームは、国際標準化機構 (ISO) が規定した3つの手法にしたがって、音圧や音響インテンシティを測定することで、音響パワーを特定することができます。この3つの手法はISO 12001で規定されたものであり、測定の精度によって「precision」、「engineering」、「survey」の3つのグレードに分類されています。

• Precision手法 (グレード1): 最も精密な結果を提供しますが、実験室での測定や非常な労力が求められます。
• Engineering手法 (グレード2): 音響環境や音源の種類による影響を考慮した、非常に正確な結果を提供します。
• Survey手法 (グレード3): 類似した特性を持つ音源を比較することを目的とした結果を提供します。準備する機器や測定にかかる時間は最小限で済みます。

この音響パワー測定ガイドで示しているのは、音響パワー測定手法の概要です。

騒音源の音響パワーレベルを特定

電子機器メーカーは、以下のようにさまざまな場面で音響パワーレベルの活用を必要とします。

• 機械や機器が発する騒音が顧客要件を満たしていることを証明
• 公表された値を検証
• さまざまな機械 (種類や大きさ) から発生する騒音を比較
• 機械が発する騒音を低減するためのエンジニアリング作業を実施
• 騒音レベルを予測
• 騒音源の特性を評価