ホワイトペーパー

モデルベース・エンタープライズ (MBE) の取り組みで成功を導きコラボレーションを促進するにはCADとPLMが不可欠

読了時間の目安: 37 分
CAD 3Dビジュアリゼーションの例

ここ数年で、堅牢なコンピューター支援設計 (CAD) と3Dビジュアリゼーション・ツールが登場し、製品・製造情報 (PMI) を組み込んだ3Dモデルを作成し使用する際に必要な機能がすべて提供されるようになりました。モデルベース・エンタープライズ (MBE) の取り組みを成功させるには、優れたCADや3Dビジュアリゼーション技術に加えて、組織全体の関係者による参加が必要です。幸いにも実行可能な代替ソリューションがあります。最新の製品ライフサイクル管理 (PLM) システムは、メーカーとサプライヤーの間でも、管理された方法で成果物の追跡、管理、共有、コラボレーションを行うのに必要な機能を備えています。

Lifecycle Insightsは、技術主導型エンジニアリングの取り組みに関する研究、教育、アドバイザリーを通じて得たインサイトを発表しています。このホワイトペーパーではこれらすべてのテーマやその他のトピックを取り上げています。

モデルベースの用語を明確化MBD、MBSE、MBE

エンジニアリングの取り組みとそれを実現する技術の話になると、用語が非常に紛らわしいという問題があります。3つの異なるエンジニアリング分野では、モデル中心のアプローチが、さらに状況を複雑にしています。モデルベース定義 (MBD) は、機械エンジニアリング領域の取り組みです。2D設計図面を補足または置き換えるものとして、製品製造情報 (PMI) を内蔵した3Dモデルを設計ドキュメントとして使用します。その一方で、モデルベース・システム・エンジニアリング (MBSE) は、デジタル・システム・モデルを作成するためのシステム・エンジニアリング領域の取り組みです。このデジタル・モデルは、すべてのエンジニアリング部門と組織内のその他の部門が使用します。モデルベース・エンタープライズ (MBE) は、3DモデルとPMIに情報を追加して増強し、エンジニアリング領域を超えた新たなドキュメント成果物にするという、組織全体の取り組みです。このホワイトペーパーは、MBDとMBEに焦点を当て、製品、プロセス、PMIにより増強された機械的な3Dモデルに関するドキュメントを紹介します。

MBEの取り組みに関する誤解

一見すると、MBEの目的は、エンジニアリング部門やその他の各部門で成果物を作成し、それをほかの関係者が閲覧および使用できるようにすることのように思われるかもしれません。しかし、それだけではありません。MBEの取り組みでは、製品開発の多くのプロセスにおいてさまざまな関係者とコラボレーションする必要うがあります。設計ドキュメントのレビューとリリース、エンジニアリング・ドキュメントの増強、サプライヤーとのコラボレーションにおいては、特に重要です。ライフサイクルに関するインサイトは、各シナリオにおけるMBEの成果物は、単に渡したら終わりというやり方で渡されているわけでないことを示しています。どのケースも複数のチームがかかわっており、それぞれのチーム間で絶えず連絡をとりながら連携しなければなりません。MBEの取り組みを成功させるには、アクセスを制御してバージョンを管理し、複雑な構成を追跡し、適切なタイミングで適切なアクセスを提供し、各チームやサプライヤー、メーカー間で設計変更を交換するための技術が必要です。

力を与えるPLMと3Dビジュアリゼーションの役割

多くのメーカーは、古くからあるツールを使用してMBEの取り組みを実現しようとしています。ノートパソコンやデスクトップPC、共有ドライブ、電子メールに依存し、成果物の追跡、管理、共有、コラボレーションを行っています。しかし、こうしたツールには欠点や限度があります。幸運にも実行可能な代替ソリューションがあります。製品ライフサイクル管理 (PLM) ソリューションです。PLMシステムと3Dビジュアリゼーション・アプリケーションは、MBEの取り組みに欠かせない以下の機能を備えています。

  • バージョンおよびイテレーション管理
  • リリース管理
  • 安全な共有と同期
  • 安全なコラボレーション
  • 通知とアップデート
  • 技術データ・パッケージの交換
  • 広範な定義を管理
  • 3Dモデルの照会
  • モバイル3Dビジュアリゼーション

全体として、幅広い関係者が連携してMBDやMBEの成果物を生成するプロセスにおいて、PLMシステムは、デスクトップPCや共有ドライブ、電子メールに比べて大幅なメリットをもたらすと言えます。PLMソリューションがMBEを成功させるための適切な追加機能を提供する理由については、Lifecycle Insightsのホワイトペーパーをダウンロードしてお読みください。

共有

関連情報