ユーザー事例

韓国の車載部品メーカー、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのソリューションでコスト計算プロセスを合理化

ヴァレオカペック、製品コスト計算にTeamcenterソリューションを使用して、 製品コスト見積もりをさらに効率化...

Korean automobile parts manufacturer streamlines costing process through Siemens Digital Industries Software solution

Valeo Kapec

1993年にKorea Powertrainとして設立したヴァレオカペックは、トルクコンバーター、エンジンプーリー、ギアアクチュエーターなどの主要車載部品を製造し、自動車メーカーに供給しています。

http://kapec.com/eng

本社:
Daegu
製品:
Teamcenter, Teamcenter Product Cost Management
業種:
自動車 / 輸送機器

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シーメンスのTeamcenterソリューションを製品コスト計算に活用することで、コスト管理システムを標準化し、コスト競争力と効率を改善することができました。
Hyeong-don Jeong, 財務企画 ジェネラルマネージャー, Valeo Kapec

ヴァレオカペックについて

2017年にグローバル自動車サプライヤー、ヴァレオとのジョイントベンチャーを設立したヴァレオカペック (旧Korea Powertrain) は、年間960万ユニットのトルクコンバーターを生産する、車載部品製造のグローバル・リーダーです。旧Korea Powertrainが持つ内燃機関部品の専門知識と、ヴァレオの電気自動車 / 自動運転技術 (電動モーターと車両通信機器を含む) を組み合わせることで、車載部品市場における存在感を高めています。ヴァレオカペックは、新たな技術の開発、包括的なデジタル管理システム、革新的な技術者の育成を通じてグローバル市場におけるリーチを拡大し、価値を提供し続けることを目指しています。

コスト管理データシステムの標準化

今日の事業環境のもと、企業はコスト管理をさらに効率化して収益性を高めなければなりません。自動車のオートマチックトランスミッション (AT) ‎の中核部品であるトルクコンバーターを製造しているヴァレオカペックは、標準化されたコスト管理システムを導入して競争力とコスト効率を高めたいと考えていました。しかし、コスト管理の経験がなく、目的を達成するために必要なシステムも導入していませんでした。

販売、コスト、購買の各部門が個別のコスト管理データシステムを運用していたため、組織全体のコスト管理が難しく、正確で信頼性の高い製品コスト計算ができなかったのです。この問題を解決するためにヴァレオカペックは、作業効率を高め、コスト関連データを正しく管理できるエンタープライズ・システムを探しました。

Standarizing cost management data systems

イノベーションのための戦略

ヴァレオカペックは、製品コスト計算に、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアの標準化されたコスト管理システム、Teamcenter®ソリューションを導入しました。この製品コスト計算ソリューションは、ソフトウェアベースのコスト管理手法で、設計や外注の意思決定がコストにどのような影響を及ぼすのかを理解するためのものであり、材料の変更、設計の合理化、部品と機能の統合、生産の再配置などを通じてコストを削減すべき箇所を特定できます。

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、ヴァレオカペックにプロフェッショナル・コンサルティングを提供して、コスト管理システムの構築を支援しました。28週間におよぶコンサルティング・サポートを受けて、各部品の主要プロセスの標準設計コストを定義したところ、各関連部門がこの標準に基づいて効率的に作業できるようになりました。 

ヴァレオカペック、財務計画担当ゼネラルマネージャー、Hyeong-don Jeong氏は次のように述べています。「ヴァレオカペックでは、機能や耐久性に関するさまざまな顧客要件を満たすために、専用の設計サポート / 解析プログラムを開発して、高速、高精度の応答システムを構築しています。それと同時に、組織全体でデータを共有してコラボレーションできるインフラストラクチャで作業効率を高め、グローバル市場での競争力を強化したいとも考えていました。」

製品コスト計算にTeamcenterソリューションを導入したヴァレオカペックは、各部品の主要なプロセスタイプと装置決定基準に基づいて、材料の標準コストを設定しました。このプロセスを使用して、製造に必要なコストと製造後プロセスの作業基準を決定し、設計コスト計算基準を確立しました。Teamcenterの製品コスト計算ソリューションを導入したもうひとつの成果として、合理的かつ透明なコスト計算が実現し、その結果、見積価格の策定にかかる時間が短縮して、顧客のコスト削減要求にも柔軟に対応できるようになっています。

プロセスの効率化

ヴァレオカペックは、製品コスト計算にTeamcenterソリューションを導入することで、組織全体に適用する標準製品コストを確立し、コスト計算基準を合理化してコスト管理の効率を高めました。現在は、設定された標準と体系的なプロセスに基づいて、見積もり時間を短縮し、作業をさらに効率化しています。Teamcenterソリューションの導入以前は、見積価格をレビューするのに少なくとも7つの工程を繰り返す必要がありましたが、Teamcenter導入後のレビュープロセスは5工程に簡素化されました。営業、設計、その他の関連部門の情報を収集し、それぞれに必要なものだけを更新できる統合システムによって、一層の効率化が進んでいます。

 「シーメンスのTeamcenterソリューションを製品コスト計算に活用することで、コスト管理システムを標準化し、コスト競争力と効率を改善することができました。 私たちは、お客様の要求に応えるための基盤を確立しています。」とHyeong-don氏は語っています。

ヴァレオカペックには、製品コスト見積もりで使用するさまざまな標準コスト計算ライブラリ (為替レート、材料費、装置情報、プロセス情報、人件費など) があります。同社では、これらのライブラリを使用して生産拠点、シフトパターンその他のコスト要因を変えて、コストをシミュレーションします。コストシミュレーションを行うことで、顧客やパートナー企業に見積もりを提出する際に、明確な計算方法を提示して、コストベースを確保することができます。

ヴァレオカペックでは、機能や耐久性に関するさまざまな顧客要件を満たすために、専用の設計サポート / 解析プログラムを開発して、高速、高精度の応答システムを構築しています。
Hyeong-don Jeong, 財務企画 ジェネラルマネージャー, Valeo Kapec