ユーザー事例

Opcenter APSを使用してガスタービン試験施設の能力を25%増加

Siemens Energy Industrial Turbomachinery、シーメンスのソリューションを使用してエンジンの受注残を解消

Opcenter APSを使用してガスタービン試験施設の能力を25%増加

Siemens Energy Industrial Turbomachinery

160年以上のエンジニアリングの歴史を持つSiemens Energy Industrial Turbomachinery (英国リンカーン) は、産業用小型ガスタービンの持続可能なエネルギー管理、設計、製造、サービスの最前線に立っています。

https://www.siemens-energy.com/global/en/home.html

本社:
リンカーン, 英国
製品:
Opcenter APS
業種:
エネルギー / ユーティリティ

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Opcenter APSは、同じパズルの別々の要素を明らかにし、変更の潜在的な影響を明確にすることで、ユーザーが自信を持って変更を加えられるようにします。
Adrian Toyne氏, コアアセンブリおよび試験、オペレーション・マネージャー, Siemens Energy Industrial Tubomachinery

実際の性能をテスト

Siemens Energyのガスタービン施設では、安全が最優先事項です。製造プロセスでは、タービン・ブレードを検査して計量した後に、重量が同程度のブレードの反対側に戦略的に配置します。1枚のブレードで2リットルの車両エンジンに相当するパワーを出力できるため、極端な速度で回転させるローターアセンブリ試験では、両ブレードのわずかな不均衡でも大きな問題につながることがあるからです。これは、英国のリンカーンにある試験施設で実施している多くの安全対策の1つです。

Adrian Toyne氏は、Siemens Energyのコア・アセンブリおよび試験のオペレーション・マネージャーです。試験を担当するチーム、設備、施設の責任者を務めています。試験設備には8つのテストリグが取り付けられており、これは新しいエンジンと復元されたエンジンの両方の信頼性解析に使用されます。「私たちの作業は非常に直接的で、あらゆる作業現場に関連しています。試験は納品前の最終段階であることから、なかなか重視されません。試験部門はただ、需要に遅れずについていき、会社としての約束と期限を守る必要があります。」と Toyne氏は説明します。

Testing for real performance

複雑な環境に対処

この施設では、年間130〜140基のタービンを製造しています。 生産台数は少ないものの、試験用のすべてのリソースと作業のスケジュール調整は簡単ではありません。試験部門は、機械の能力のばらつきや、必要なスキルを持つフィッターやエンジニアの確保など、さまざまな制約に直面しています。試験と解析は完全な環境下で実施しなければなりません。場合によっては試験に顧客が立ち会うこともあります。

Toyne氏は次のように述べています。「高圧ガス燃料を使用しているため、高度に制御された手法ですべてを管理する必要があります。多くのシステムに何らかの制限があります。例えば、液体燃料タンクの容量に限りがあるように、固定パイプラインからのガス燃料の供給にも限界があります。この施設には、水供給システムと水冷却システムが1つずつあり、それぞれ容量が異なります。オフピーク電力の使用を目指しているので、騒音や排出ガスに関する厳しい要件を満たさなければなりません。選択肢がたくさんあるので、スケジュールもいろいろな見方があります。」

職務に就いた当初Toyne氏は、「この試験施設には高度な詳細計画がない」ことに気付きました。「年間の単体試験が200件未満であれば、理論的にはスプレッドシートで十分かもしれません。しかし、当社のモデルは非常に複雑です。たとえば、冷却システムには元々、2つの独立した冷却塔と水脚の異なる2つのポンプが組み込まれていましたが、一度に操作できるのはそのうちの2脚のみでした。スプレッドシートを使用して最も効率的な解を導き出せる可能性は低いです。」Toyne氏はこのように説明しています。

Coping with a complex environment

信頼性と厳格さを向上

制約を強調表示し、機会を特定できるツールを探すことが優先事項となりました。こうした背景でToyne氏は、ソフトウェア、ハードウェア、サービスのビジネス・プラットフォーム、Siemens Xceleratorの一部であるOpcenter™APS (高度な生産計画スケジューラー) ソフトウェアを導入しました。シーメンスの技術チームとToyne氏らが協力して、すべての制約をパラメーターとして入力し、アルゴリズムを構築した後、Opcenter APSを実装したのは2016年のことでした。試験部門のオペレーションが効果的にデジタル化され、ボタンを押すだけで解が得られるようになりました。

Toyne氏はこう述べます。「Opcenter APSシステムをインストールする際に考慮すべきデータは多数あります。このシステムには具体的な詳細を入力しなければなりません。情報が不足していると、フラグが立ち、警告されます。必要な情報を入力すると、Opcenter APSの直感的なインターフェースには包括的で分かりやすい図解レポートが表示されるので、非常に厳密な計画を立てることができます。」

Increasing reliability and rigor

リソースと制限を管理

Toyne氏はこのように語ります。「Opcenter APSから最初に学んだことの1つは、スタッフが足りないということでした。」足を引っ張っているのは、他のリソースの不足だと考えていましたが、有効スタッフ数を計画に反映させたところ、人員不足が明らかになりました。このシステムは、どのようなスキルを持つ人材が必要なのかを正確に教えてくれました。Opcenter APSがなければ、ここまで詳しく把握することはできなかったでしょう。」

その後まもなくシステムは、「水冷が大きな制約となっていること」、そして「この試験設備には3基目の水冷塔が必要であること」を突き止めました。Toyne氏は続けます。「非常に明確になりました。以前は推測するしかなかったことを確認できる、定量化可能な解が得られました。

Opcenter APSを使えば、同じパズルの別々の要素が明らかになり、変更の潜在的な影響が明確になるため、エンジニアは自信を持って変更を加えられるようになります。冷却塔を増設することの合理的な根拠が得られ、冷却塔を建設して試験能力を最大化する許可が下りました。」

Opcenter APSにより、排出量についても新たなことが分かりました。Toyne氏は次のように述べています。「ガスタービンで気体や液体を燃やすプロセスでは、排出が非常にクリーンで、簡単に計算できるポイントがあります。また、タービンが特定の遷移ポイントを通過するときに、排出を測定して、基準を満たしていることを確認することが非常に重要です。排出ガスの情報を読み込み、排出ガスの成分を理解する能力が以前は限られていました。一度に最大3つの試験しか実行できなかったからです。3つの試験の後、どの結果を測定するか、どの機器を試験するかを決めなければなりませんでした。今では、Opcenter APSがスケジュールを効果的に管理してくれるため、さまざまな試験の結果を正確に測定し、排出ガスを可能な限りクリーンに維持できるようになっています。」

Managing resources and restrictions

生産性を向上

Opcenter APSを導入した当初の目標は、製造部門とエンジンの修理交換を担当するアフターサービス部門の需要に応えることでした。Toyne氏は言います。「週に約3基のガスタービンを生産していた当時、1年間で30基のエンジンの受注残を抱えていました。ここ2年間、受注残はありません。需要は確実に増加していますが、当社はそれに対応できるようになっています。来年は週4基のエンジンを生産し、25%増となる見込みです。」

管理が改善して、会社全体に利益がもたらされました。アフターサービス部門では、より多くの交換用ユニットを短期間で準備できるようになり、それぞれの納期が守られるようになっています。Opcenter APSは、今後のスケジュールを立てるうえでの非常に具体的なデータを提供してくれます。以前は、リンカーンの施設での試験に立ち会うために、お客様は世界中からエンジニアを派遣していました。その場合、通常、2〜4週間前に通知する必要があります。現在は、リモートで試験に立ち会うことを選択するお客様も増えてきました。そうなると、エンジニアとオンライン接続する日時を事前に決めておく必要があります。

このシステムにはまた、個々の制約をオフにしてその影響を明らかにするなど、仮想シナリオをテストする機能もあります。需要の増加をシミュレーションすると、システムは、関連する影響をすべて強調表示し、生産性を維持するために必要なアクションを特定します。

効率化のための戦略的ツール

Toyne氏は、Opcenter APSをこれほど頻繁に使用することを想定していなかったと述べています。「Opcenter APSから重要な戦略的解が得られるため、既存の計画ツールと併用しています。Opcenter APSは私たちのオペレーションの中心になっており、Opcenter APSから出力されるデータが日常作業に影響を及ぼします。制約の少ないタイミングを見極めたり、資産やリソースを大きく変えなければ、いくら前向きな努力をしても違いを生まないケースもわかります。その時点で、アプローチを変えれば問題を回避できるのかどうかを実際に調査できます。」

土壇場の需要に対応するために一定の試験能力を確保しておくタイミングを試験部門で把握できるようになりました。Toyne氏はこのように述べています。「急ぎの注文があった場合、入力をすばやく再調整すると、Opcenter APSは対応可能か否か、どのように対応可能なのかを数分以内にビジネス部門に通知します。このシステムを教育する必要があること、システムを信頼する必要があることに気付きました。このシステムの利点は、信頼できる実際のデータを使って、会話しながら進化するところです。」

今回のOpcenter APSの成功を受けて、このシステムを同じ工場内のほかのエリアにある量産施設にも導入しました。

このシステムには具体的な詳細を入力しなければなりません。情報が不足していると、フラグが立ち、警告されます。必要な情報を入力すると、Opcenter APSの直感的なインターフェースには包括的で分かりやすい図解レポートが表示されるので、非常に厳密な計画を立てることができます。
Adrian Toyne氏, コアアセンブリおよび試験、オペレーション・マネージャー, Siemens Energy Industrial Tubomachinery