Polarion ALMを使用して効率的なワークフローを実現し、研究開発の生産性を16%向上
NIOは2014年以来、中国の高級電気自動車市場で事業を展開し、高級スマート・コネクテッド電気自動車 (EV) を設計、共同製造、販売してきました。NIOが注力しているのは、電気自動車の接続性、自動運転、人工知能 (AI) などの次世代技術です。そして、包括的で便利かつ革新的な充電ソリューションと、その他のユーザー中心のサービス・製品を提供することを目指しています。
NIOは2014年以来、中国の高級電気自動車市場で事業を展開し、高級スマート・コネクテッド電気自動車 (EV) を設計、共同製造、販売してきました。NIOが注力しているのは、電気自動車の接続性、自動運転、人工知能 (AI) などの次世代技術です。そして、包括的で便利かつ革新的な充電ソリューションと、その他のユーザー中心のサービス・製品を提供することを目指しています。
電気自動車業界では比較的新しいNIOは、まだ初期の成長段階にあります。NIOは、拡大する研究開発ニーズに応え、複数の拠点をまたぐ研究開発プロセスを効率的に進めるために、高度なアプリケーション・ライフサイクル管理 (ALM) プラットフォームを必要としていました。
このため、NIOはシーメンスのエキスパート・パートナーであるTeamlive Works Technology (以下Teamlive) と提携し、ソフトウェア、ハードウェア、サービスのビジネス・プラットフォーム、Siemens Xceleratorの一部であるPolarion™ ALM™ソフトウェアを導入しました。シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、シーメンスのソリューションや業界の専門知識・技術を提供する優秀なパートナーをエキスパート・パートナーとして認定しています。エキスパート・パートナーは、顧客とシーメンスにより、優れたビジネス/技術的洞察力を有すると認められた企業です。
Teamliveは、自動車業界のASPICEを含む厳しい業界標準を遵守しながら、製品の品質と研究開発の効率を追求する中国全土の顧客に包括的な研究開発管理ソリューションを提供しています。
自動車業界は厳しく監視されており、近年ではASPICE (Automotive Software Process Improvement and Capability Determination) やISO (国際標準化機構) 26262認証がデファクト・スタンダードとなっています。
NIOは、業界標準のASPICEやISO 26262に準拠するために、自動車業界で広く使用されていた関連ツールチェーンを統合する必要がありました。これらのツールチェーンの準拠を進めるためにNIOは、既存のツールチェーンを統合しながら、エンドツーエンドの研究開発管理プロセスも網羅する、オープン・アーキテクチャのALMプラットフォームが必要でした。
NIOは、既存の個別試験ツールとともに、SVNとGitをバージョン管理システムとして使用するどうかを検討しました。あいにくSVNとGitのどちらのバージョン管理システムも研究開発管理要件を満たしておらず、NIOは両方を不適合と判断しました。
また、問題の追跡とプロジェクト管理に使用していたソフトウェア・アプリケーションであるJiraを、バージョン管理システムや個別試験ツール、ALMプラットフォームに統合する必要がありました。個別の試験ツールと正しく統合しないと、効率が低下し、チームメンバーは時間をかけて手作業で試験結果を入力しなければなりません。プロジェクトの規模を考えると、それは現実的ではありません。
NIOは、研究開発の品質と効率を改善するだけでなく、ASPICEレベル2認証も目指していました。競合他社との差別化を図るための、管理された認証。一方でNIOは、自社のエンドツーエンドの研究開発管理プロセスに対応する適切なバージョン管理システムを持たずに、試験プロセスの過程で完全なトレーサビリティを確立して影響解析を行うことは困難だと感じていました。完全なトレーサビリティの保証がなければ、ASPICE認証の取得は厳しくなります。
NIOは、Teamliveの研究開発管理における豊富な経験 (Polarion ALMを使用した製品レベル、企業レベルの総合力、チームレベルのプロフェッショナリズムの3つのレベル) に高い信頼を寄せています。NIOの要件を踏まえたTeamliveの提案は、Polarion ALMを導入するというものでした。
NIOのエンジニアリング・プロセス管理担当であるHelen Cai氏は述べています。「Teamliveの実装チームは、研究開発管理の経験が豊富であり、Polarion ALMソフトウェアを深く理解しています。Polarion ALMソフトウェアとTeamliveの組み合わせこそが、NIOのプロジェクト・ニーズを満たす最高の価値です。」
Polarion ALMは、要件管理、プロジェクト管理、試験管理、ソフトウェア構成管理、問題・変更管理などのエンドツーエンドの機能を網羅する、統合型のプラットフォームです。競合他社の製品と比較したPolarion ALMの特長は、オープン・アーキテクチャのWebベースALMプラットフォームであるという点です。Teamliveは、「トレーサビリティの向上」と「部門をまたぐコラボレーションの改善」というNIOのニーズに合わせてソフトウェアをカスタマイズしました。NIOはPolarion ALMを使用して、ツールチェーンをシームレスに統合し、Jiraプロジェクト管理ソフトウェアを組み込みました。
投資収益率 (ROI) を向上させ、市場の変化にさらに迅速に対応するために、Teamliveは、プロジェクト管理とソフトウェア開発に反復的なアプローチを導入してこのプロジェクトを行うことを提案しました。NIOはプロジェクトを5つの段階に分け、それぞれをALMソフトウェアの異なる機能、および研究開発プロセスの異なる段階に対応させました。
5つの段階にはそれぞれ、需要研究、スキーム設計、開発、実装、内部検証、顧客の受け入れ、トレーニングまでの完全なプロセスが含まれています。各段階の目標は、NIOのスタッフがターゲットの機能モジュールを効果的に使用できるようにすることでした。
完全統合されたPolarion ALMの機能を使用することで、チームは迅速にプラットフォームを切り替えることができました。NIOは、包括的なワークフロー計画と改善された部門間コミュニケーションを通じて、さらにスムーズで自動化されたプロジェクト管理プロセスを実装しました。Polarion ALMをALMソフトウェアとして使用した結果、380日間で生産性が16%向上しています。
「Polarion ALMとその再利用機能を使用することで、当社のような製品中心の研究開発企業は、製品からプロジェクトに至る再利用の問題を解決できます。」Teamliveの最高経営責任者 (CEO)、Michael Zhou氏はこのように述べています。
「Polarion ALMのオープン性を活用することで、NIOはさまざまな研究開発ツールチェーンを効果的に統合し、研究開発の効率を劇的に高めて、ツールのサイロ化を回避することができました。」とHelen Cai氏は言います。Polarion ALMを実装することでTeamliveは、NIOが情報の迅速なコロケーション、反復的な構築、自動化とユーザー・エクスペリエンスに費やす時間を大幅に削減しながら、情報の透明性を改善する支援をしました。
「Polarion ALMを使用することで、優れたユーザー・エクスペリエンスが得られ、研究開発管理プラットフォームでの採用率の低さの問題が解決しました。」とHelen Cai氏は言います。
NIOは、Polarion ALMを使用してビジネス・プロトコルを効率的に強化し、人為ミスによる設計やり直しのコストを削減すると同時に、ツールの定期メンテナンスの必要性も減らしました。
今後、NIOは研究を拡大して生産性を上げ、電気自動車業界で実績を重ねて、その名が知られるようになることを望んでいます。