ユーザー事例

世界的自動車メーカー、Capitalソフトウェアを使用して、製品ライフサイクル全体をデジタル・スレッド化

メンターのソリューションで、Navistarは顧客の保守サービス・ドキュメントの作成や、サービス技術者のトラブル・シューティングの向上を実現...

Global vehicle manufacturer uses Capital software to develop a digital thread across the entire product lifecycle

Navistar is a leading manufacturer of commercial trucks, buses, defense vehicles and engines.

Navistarは、商用トラック、バス、防衛車両、エンジンなどの大手メーカーです。

https://www.navistar.com

本社:
Lisle, Illinois, United States
製品:
Capital™, Opcenter Quality
業種:
自動車 / 輸送機器

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今回のリリースから当社の新しいLTシリーズのプラットフォームの回路図データも統合されたことから、可能性あるCapitalの新しい技術を活用できるようになりました。
Scott Sine, スマート・クライアント担当プロジェクト・マネージャー、, Navistar

プロセスを改善する新しいソリューションの導入

Navistarは、大型トラックやバス、防衛車両など、特殊用途車を製造する商用車業界の世界的リーダーです。車載の電気・電子システムが複雑さを増すにつれ、システムの不具合を迅速に特定して診断するタスクも複雑化しています。保守サービス・ドキュメントを正確で使いやすいものにすることは、技術者の作業時間だけでなく、お客様のダウンタイムも短縮することができ、ブランド品質の向上につながります。

エンジニアリング業界では、電気関連のデータ作成に新しい方法が広がっています。Navistarの保守サービス部門は、このような変化が保守サービス・ドキュメントにも影響を与えると考え、このような流れに対応する新たなソリューションを求めていました。 それまでは、手作業で大量のハーネス・プリントの再入力や図面の再作成を行っており、間違いが起こりやすく、保守サービス・ドキュメントとしては、ほとんど使い物になっていませんでした。

古いシステムでは、エンジニアリングはハーネス中心に進められる一方で、保守サービス情報はシステム中心でなければいけませんでした。そのため、外注先は、ハーネスのセットからシステムをバック・エンジニアリングしなくてはならず、重要な内容や接続性が失われることがたびたびありました。また、販売代理店のために回路図を作成し整備するのに平均7か月以上かかっており、設計変更があった場合は、さらに6か月を要することもありました。制作されたパッケージのほとんどが、情報が違っているか不完全であるため、サービス技術者にとって使えないものとなっていました。そのため、このプロセスを続けることは不可能であると、Navistarは考えていました。

Seeking new solutions to update processes

大きな前進

Navistarはすでに、シーメンス傘下のメンターのソリューションを使用して、成功を収めていました。Navistarは、メンターのCapital®ソフトウェア・ツール・スイートの機能に感銘を受け、この設計上の問題を解決するために、Capital Publisher™ソフトウェアおよびSmart Clientの導入を決断しました。

Navistarの保守サービス情報マネージャーを務めるDominic Venice氏は、次のように語っています。「お客様により良いサービスを提供できる方法を常に模索しています。商用車はよく働く貴重な資産であるため、その使用可能時間を最大化させることが重要です。メンターの技術を販売代理店ネットワークに導入したことで、顧客サービスの機能が大きく前進しました。」

Venice氏はまた、強化された回路図はすでに、Navistarの販売代理店ネットワークにメリットをもたらしているとも述べています。

Navistarは、Capital Publisherを使用して、技術文書の作成を自動化するだけでなく、素早く問題を診断できる、高度にインタラクティブな環境をサービス技術者に提供しています。診断システムと完全に統合されたCapital Publisherを利用して、配線図、コネクターの配置図、コンポーネントの位置、トラックのハーネス図などのアセットを表示したり、シームレスにリンクしたりすることができます。技術者は、車両固有の構成に合わせて動的に生成されるインテリジェントな電気回路図を確認することができます。これらのインタラクティブなデータ・パッケージは、ウェブサイトで閲覧したり、タブレットなどのポータブル・デバイスでオフラインで使用することができ、商業用途にも軍事用途にも適しています。

Capital Publisherを使用して実装を合理化

実装にあたり、現在の設計と将来の設計に対応する2つのプロセスを開発しました。エンジニアリング・チームと技術文書チームは、2つの新しいプロセスを検討しなくてはなりませんでした。一つは、現在のハーネス設計の範囲で回路をリンクする方法、もう一つは、将来の設計を見据えてジェネレーティブ・フローを取り入れる方法でした。保守サービス・ドキュメントの作成を行う前に、ソース・コンテンツを理解し、論理的に体系づけて正しい回路図を作成することが重要でした。

両チームは、配線図をフィーチャー・コードに合わせ、回路図のスタイル・ガイドを開発する作業を共同で行いました。次に、フィーチャー・コードをベースに、フォルダ構造を共同開発し、サービス技術者がトラックのシステムを識別する方法に合わせました。これで、正しいデータを直感的に見つけることができるようになりました。命名構造は重要です。そこでNavistarは、Capital Publisherを使用して、モジュール、サービス、コンポーネントなど、エンジニアリングからアフターサービスにわたって使用する、コンテンツの用語の置き換えを合理化しました。

Navistarのスマート・クライアント担当プロジェクト・マネージャー、Scott Sine氏は次のように述べています。「Navistarは、お客様のニーズに応える、高度にカスタマイズしたトラックを製造しています。メンターの完全統合された回路図により、当社の販売代理店は、カスタマイズされたトラックに必要な複雑な電気システムを素早く見つけ、理解することができます。今回のリリースから当社の新しいLTシリーズのプラットフォームの回路図データも統合されたことから、可能性あるCapitalの新しい技術を活用できるようになりました。」

Using Capital Publisher streamlines implementation

ドキュメントおよびトラブル・シューティング・プロセスの変換

Navistarでは、新しいプロセスを導入した結果、劇的な変化が生まれました。完全なサプライチェーンがなくなり、社内に重要な競争的付加価値を取り戻すことができました。6か月かかっていた保守サービス・ドキュメントの作成は数日に短縮されました。また、変更や更新を数分で行って公開することができます。さらに、以前は情報技術(IT)部門全体で行っていたこれらの作業を、担当者1人で行うことができるようになりました。完成したパッケージも、データがより整理され、ナビゲーションが容易で、関係図やコンポーネント配置図とリンクできるようになり、より完全なものになりました。これは、何千万もの選択肢の中から、技術者が行う保守サービスの種類を素早く把握できるようにするうえで不可欠なものです。

例えば、フォグランプの問題を診断する場合、以前のプロセスでは、13ページを2時間かけて読み込む必要がありました。新しいプロセスでは、技術者がフィーチャーをクリックすると、すべての関連情報が図内に表示されます。

また、コネクター表示、位置表示、診断手順へのリンク、部品カタログへのリンクなどの機能もあります。これにより、何時間もかかっていた問題の診断が数分に短縮されることで、車両のメンテナンスにかかる貴重な時間と労力を削減することができます。

メンターのCapitalソフトウェアを使用することで、Navistarは顧客の保守サービス・ドキュメントの作成とサービス技術者のトラブル・シューティングを変革させました。

メンターの完全統合された回路図により、当社の販売代理店は、カスタマイズされたトラックに必要な複雑な電気システムを素早く見つけ、理解することができます。
Scott Sine, スマート・クライアント担当プロジェクト・マネージャー、, Navistar