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ユーザー事例

アクスルおよびトランスファー・ケースのメーカー、Opcenterを使って顧客要件と業界規格を満たす

NAF、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのソリューションを使用してCAQシステムを実装し、製品の品質と透明性を向上

アクスルおよびトランスファー・ケースのメーカー、Opcenterを使って顧客要件と業界規格を満たす

NAF Neunkirchener Achsenfabrik

NAF Neunkirchener Achsenfabrik AG (NAF) は、建設機械、林業機械、農業機械の自走式アプリケーション用のアクスルおよびトランスファー・ケースを製造する家族経営の企業です。NAFは、動力付きボギーアクスル (林業機械駆動装置) のマーケット・リーダーです。NAFはドイツ、カナダ、ロシア、中国に拠点を構えています。

https://www.nafaxles.com/
本社:
Neunkirchen am Brand, Germany
製品:
Opcenter, Audit Management, Concern and Complaint Management, First Sample Inspection Product Part Approval Process, Incoming / Outgoing Goods Inspection, Inspection Plan Management, Inspection Reports, Opcenter Quality, Statistical Process Control SPC, Supplier Management, Gage Management
業種:
重機

共有する

私たちは、製品をさらに改善して無駄や欠陥を回避するためにOpcenter Qualityソリューションを選びました。
Rainer Kern氏, 品質管理およびサービス責任者
NAF Neunkirchener Achsenfabrik AG

状況解析

NAF Neunkirchener Achsenfabrik AG (NAF) は、建設機械、林業機械、農業機械の自走式アプリケーション用のアクスルとトランスファー・ケースを製造しています。NAFは、動力付きボギーアクスル (林業機械駆動装置) のマーケット・リーダーです。ドイツのバイエルン州ノインキルヒェン・アム・ブランドに本社を置くNAFは、ドイツ、カナダ、ロシア、中国に拠点と子会社を持ち、その製品は30か国で販売、使用されています。

NAFは、コンピューター支援品質 (CAQ) ソリューションと統合型のエンタープライズ・リソース・プランニング (ERP)/CAQ環境の潜在的な利点を理解していませんでした。さまざまなアプリケーション、スタンドアロン・ソフトウェア、社内ソリューション、Microsoft Office®アプリケーションを使用していましたが、異なるシステム間の相互作用はなく、NAFの既存のERPシステムとの統合もありませんでした。

プロジェクトの目標を確立

NAFは、スタンドアロン・ソリューションを排除し、顧客要件をより適切に満たせるように企業を支援するため、統合型CAQシステムの実装を目標にプロジェクトを開始しました。

ERPのインターフェースが必須となり、国際標準化機構 (ISO) の技術仕様 (TS) 16949に準拠するためのソリューションが必要になりました。この規格は、欠陥の防止と廃棄の削減に重点を置いた継続的な改善を目的としています。これは、NAFが将来の課題に対応するための目標を設定する際にガイドラインとして役立ちました。

Establishing project goals

システムを選択

2010年にNAFが選んだのは、製品ライフサイクル管理 (PLM) のスペシャリストであるシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのOpcenterソフトウェアです。NAFは、ソフトウェアのモジュール性と統合機能に注目してOpcenterを選びました。Opcenterなら「顧客の要求を満たせる」いう自信を持てたからです。

CAQソフトウェア・システムは、企業や拠点をまたいで統合することも可能です。さらにOpcenter Qualityのモジュール性により、NAFは実装アプローチを段階的に進めることができました。

「Opcenter Qualityソリューションを選択したのは、製品をさらに改善して、無駄や欠陥も回避できるからです。」NAFの品質管理およびサービス責任者、Rainer Kern氏はこのように述べています。「シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアが提供する包括的な統合型の品質管理システムは、当社の要件をすべて満たしています。」

段階的な実装

実装段階では人的資源が限られていたため、NAFはCAQソリューションを段階的に導入することにしました。2011年初頭、懸案事項および苦情管理 (CCM) モジュールの実装を開始しました。2011年の第1四半期と第2四半期は、統計的工程管理 (SPC)、入荷、初回サンプル検査 (FSI) の検査計画の策定に注力しました。2011年の第3四半期には、初回の測定値の取得を開始し、2012年には監査管理とゲージ管理を実装しました。

「Opcenter Qualityは、プロセスを最適化するための完璧なプラットフォームを提供してくれます。」NAFの品質マネージャー、Felix Heck氏はこのように語っています。「このシステムは、個々の要件やニーズに合わせて容易に構成可能です。」

現在は、NAFの200台以上のパーソナル・コンピューター (PC) とワークステーションで次のモジュールが使用されています。

懸案事項および苦情管理 (CCM)

CCMは実装以来、苦情コストデータを含む社内外の苦情の取得に広く利用されています。完全統合型のアクティビティ管理が、優先順位の制御されたタイムリーな苦情処理をサポートします。このソフトウェアには、包括的な統合型の評価および解析オプションがあり、品質と生産性の分野の継続的な改善を支援します。

NAFはCCMを使用することで、継続的なプロセス自動化のメリットも得られました。例えば、連続欠陥警告に基づいて事前欠陥評価を実行する機能、同じタイプの複数の欠陥に対処する問題解決プロセスを設定するオプション、苦情データを取得して表示する8領域 (8D) レポートのリアルタイム作成機能などです。

Concern and Complaint Management

検査計画管理 (IPM)

品質管理ソリューションの中心的なコンポーネントである検査計画管理 (IPM) を使えば、変数、属性、視覚特性など、品質に関連する個々のアクティビティの検査基準を定義することができます。これらの計画に加えられた変更は、改訂番号が付与されて文書化されます。詳細な検査指示に加えて、画像や文書を個々の検査ステップに追加することも可能です。

NAFでは、ギア部品などの入荷検査だけでなく、事前加工済み部品 (ブランク) や購入部品の初回サンプル検査の計画も記述しています。検査計画は、ボギーアクスル・サポートの機械加工などの社内生産プロセスや、アセンブリ・ホールなどでも使用されています。そこでは、さまざまな公差や許容可能な属性が文書化されます。

ゲージ管理

ゲージ管理は、ゲージの管理と評価を可能にします。検査間隔、使用場所、現在の状態など、さまざまなマスターデータをゲージに割り当てることができます。 校正用に指定されたゲージは、それぞれの検査計画に従ってフィルタリングおよび調整できます。また、ゲージの能力は、測定システム解析手法1 (再現性) および手法2 (再現性) に従って計算できます。

受入品管理/出荷品管理 (IGC/OGC) およびサプライヤー評価管理 (SAM)

購入部品の品質管理は、受入品の分野で処理され、主にギア部品と鋳造が含まれます。ランダム・サンプルとダイナマイゼーション手順で導出された検査結果は、サプライヤー評価の根拠となります。受入品管理/出荷品管理 (IGC/OGC) およびサプライヤー評価管理 (SAM) モジュールは、NAFのこれらのプロセスを支援します。こうした分野の品質管理を効率的に行うことで、製品の品質とサプライヤーの透明性が向上し、適切なビジネス・パートナーを容易に選択できるようになります。

Incoming/Outgoing Goods Control and  Supplier Assessment Management

統計的工程管理 (SPC)

統計的工程管理 (SPC) は、生産プロセス管理の最適化をサポートします。SPCは、故障や欠陥を早期に発見し、原因を修正して、欠陥ゼロ生産のベースを構築するのに役立ちます。

プロセスの自動化は、NAFにとって特に重要です。 許容範囲違反が発生すると、自動苦情生成と、それに対応する問題解決アクションが開始され、関連する品質保証担当者に転送されます。警告および介入限界を定義または計算して、連続生産でSPCの監視を行います。SPCは、校正されたゲージのみが検査に使用されるようにゲージと文書を割り当てるサポートをします。

初回サンプル検査 (FSI)

初回サンプル・レポートは、ドイツ自動車工業会 (VDA) に基づいて容易にレポートを作成、評価、管理できる手法です。初回サンプル検査 (FSI) は、購入部品や自社の最終製品の検査を管理するために使用します。

監査管理

NAFは、監査管理を使用した同一質問カタログでの受け入れにより、管理の工数とコストを削減して、容易にアクションを追跡、処理しています。簡素化された評価とリストで、脆弱性も簡単に検出できます。監査管理は、ISO 9001およびISO 14001に準拠した年次サプライヤー監査、内部プロセス監査、システム監査、製品監査、および顧客監査、認証監査でも使用されます。

Audit Management

検査レポート (IR)

検査レポート (IR) は、ドイツ標準化協会 (DIN) 欧州規格 (EN) 10204に準拠した非特定検査および特定検査の検査認証をサポートします。注文コンプライアンス、工場、および受け入れ試験の認証が自動生成され、送付されます。レポート作成後、テンプレートに最新の測定値が自動入力されます。

ERPへのリンク

OpcenterとERPシステム間のデータ交換により、NAFは品質管理を業務手順に完全に統合して、透明性を高めています。データストックは自動的に同期されるため、管理の工数とデータの冗長性が低減します。

利点と相乗効果

Opcenterソフトウェアを一貫して使用することで、すべての分野で効率が大幅に向上しました。 顧客仕様およびその他の認証要件が満たされ、文書化されます。

NAFは、サプライヤーや顧客とのコミュニケーションを含む、懸案事項および苦情手続を最適化することができました。開始した調査と個々の結果の文書化、および削除アクションとその後の有効性チェックに関連する文書化も大幅に改善しました。

一元化された検査計画により、検査計画を迅速かつ容易に作成できます。この手順は、手間のかからない検査データ取得、検査レポートのリアルタイム作成、包括的で有益な評価によってサポートされ、強化されています。 「高品質の製品を製造して提供する責任は、会社のすべての従業員にあります。」NAFの品質マネージャー、Siegfried Effenberger博士はこのように述べています。「お客様のために日々生産し、品質を確保するためには、従業員の明確な意識と、柔軟な統合型のOpcenterシステムが必須であり、これらが揃っていることが理想的です。」

Opcenter実装以降

品質システムを活用するNAFは、2012年に顧客の1社からサプライヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、他の主要顧客の1社からもイノベーション賞を授与されました。

Benefits and synergies

将来への見通し

NAFは引き続きOpcenterソリューションを展開し、CAQプロセスをさらに最適化する予定です。

「高品質の製品を製造して提供する責任は、会社のすべての従業員にあります。お客様のために日々生産し、品質を確保するためには、従業員の明確な意識と、柔軟な統合型のOpcenter Qualityが必須であり、これらが揃っていることが理想的です。」
Siegfried Effenberger博士, 品質マネージャー
NAF Neunkirchener Achsenfabrik AG
Opcenter Qualityソリューションは、プロセスを最適化するための完璧なプラットフォームを提供してくれます。このシステムは、個々の要件やニーズに合わせて容易に構成可能です。
Felix Heck氏, 品質マネージャー
NAF Neunkirchener Achsenfabrik AG