Biosphere Foundation、Insights HubとMendixを使用して自然を監視、再生し、気候変動の緊急事態に対応
Biosphere Foundationは、地球の表面の5%を占める735のユネスコエコパーク (生物圏保存地域) の1つであるノースデボン生物圏保存地域 (NDUB) の非営利取引部門です。気候変動に対応し、自然を再生してコミュニティの繁栄を生み出すために、テクノロジーを活用して機関投資を自然保護プロジェクトへと結び付ける、スケーラブルで信頼性の高い市場インフラストラクチャを構築しています。
https://www.biospherefoundation.co.uk
ノースデボン生物圏保存地域 (NDUB) は、地球の表面の5%を占める735のユネスコエコパーク (生物圏保存地域) の1つで、ロンドン市よりも広い、国際的に重要な自然生態系を保護しています。Biosphere Foundationは、NDUBの非営利取引部門です。気候変動に対応し、自然を再生してコミュニティの繁栄を生み出すために、機関投資を自然保護プロジェクトへと結び付ける、スケーラブルで信頼性の高い市場インフラストラクチャを構築しています。地域、国内、世界で展開し、「自然資本経済」を進めます。また、地方自治体、水道会社、各種団体のネットゼロ目標の達成も支援しています。Biosphere Foundationの使命は、社会的、文化的に適切で環境的に持続可能な経済発展を実現するための革新的なアプローチを促進することです。
Biosphere Foundationは、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアと提携して、オペレーションの意思決定を改善するシーメンスの産業用IoTソリューション、Insights Hub、Mendix™プラットフォームなどのソリューションを活用しています。これらのソリューションは、ソフトウェア、ハードウェア、およびサービスの
ビジネス・プラットフォーム、Siemens Xceleratorに含まれています。
Biosphere FoundationがNatural Capital Marketplace (NCM) イニシアチブとSmart Biosphereイニシアチブでシーメンスのソリューションを使用するようになった理由はいくつかあります。まずBiosphere Foundationは、天然資源のオンライン取引にはエンドツーエンドのプラットフォームがないため、土地所有者と購入者の市場へのルートに制限があることに気づきました。加えて、元のインフラストラクチャは脆弱で、プロセスを監視する効果的な手法がありませんでした。このため、地理的な監視密度は低く、データ統合も限定的であることに加え、さまざまなリソースのセンサーデータがサイロ化され、分断されていたため、遅延が発生していました。Biosphere Foundationは、これらの問題を解決するためにシーメンスと提携して新しいソリューションを実装し、包括的なインフラストラクチャを構築することで生物圏全体とその持続可能性をサポートしています。
Biosphere Foundationのコマーシャル/テクニカル・リード、Rob Passmore氏は次のように語っています。「私たちは、点と点をつないで英国全土の自然資本改善プロジェクトの拡大を加速する、Natural Capital Marketplaceを構築しました。このイニシアチブでは土地所有者に、土地の使用目的に合わせて選べるカスタムマッチのプロジェクトを提供しています。」
Biosphere FoundationはMendixを使用し、各ステップでのコラボレーションを可能にしてアプリケーション開発を加速しました。グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を通じたドラッグアンドドロップ・プログラムを使用して、エンドツーエンドの取引プラットフォームを構築しました。さまざまな経験レベルにある開発者が市民開発者と協力して、コードを1行も書かずにアプリケーションを作成しました。その結果、開発時間は大幅に短縮しました。
Rob Passmore氏は言います。「Mendixを使用することで、NCM実装後、市場投入期間を72%短縮することができました。土地所有者は、信頼性の高いNCMプラットフォームを無料で容易に使用でき、検証済みの供給パートナーも簡単に把握できるため、土地から得る収益を増やすことができます。」
さらにデボン郡議会は、将来のニーズに対応するため、シーメンスのソリューションを使用してNCMを強化することを決めています。デボン郡議会はNatural Capital Marketplaceを北デボンのコミュニティに導入し、水道会社、地域、そして英国 (UK) 全土で使用することを計画しています。Biosphere Foundationは、塩性湿地炭素、2つの新しい集水域、リン酸塩監視、エンタープライズ・アーキテクチャ (EA) のツールセットなど、新製品も追加しています。
「シーメンスのテクノロジーは、重要な競争優位性であると考えています。私はテクノロジー業界で25年の経験がありますが、正直に言って、市場投入期間をこんなに短縮できるポートフォリオに出会ったことはありません。メリットは市場投入期間の短縮だけではありませんでした。クリエイターはアイデアを実現しやすくなり、その結果、製品の品質や使いやすさも改善しました。
「すばやく動けるので、コミュニケーションが改善してコストも低減し、小規模の開発チームと協力して作業を進めらるようになりました。つまり、資金調達の時間が短縮して、より多くの時間を事業の供給に割けるようになったのです。製品が成長するにつれて、品質保証やDevOpsではなく、新機能の開発作業の割合を高く維持できるようになっています。また、小さく始めて実験することが可能です。そして一旦軌道に乗ったらそのまま継続でき、再構築する必要はありません。」とRob Passmore氏は述べています。
Biosphere Foundationは、2019年以来「Smart Biosphere」のコンセプトを開発してきました。2022年4月にInsights HubとMendixを活用してSmart Biosphereイニシアチブを開始し、抽出した知見を活用してコンセプトをアクションに変えることができました。拡大するセンサー・ネットワークで、気象データなど さまざまなソースからモノのインターネット (IoT) データを収集して最高のIoTデータ収集管理、解析を実現するとともに、ウィジェットと緊密なデータ統合を通じて、これらのスキルをMendixで開発した顧客のアプリケーションに統合することができます。開発者は単一のインターフェースで作業でき、オペレーション・チームはセキュリティ、データ収集、オペレーションの報告でInsights Hubの利点を活用できます。
Smart Biosphereは、集水域スケールに基づく統合型の意思決定支援ツールを構築できるように設計されてており、水質、洪水リスク、農業管理、流出、自然資本プロジェクトの配置などに対応します。これは、サービスとコンポーネントの2つの要素に分割されています。サービスには、スマート林業、スマート集水域、スマート農業、温室効果ガス排出量の測定、報告および検証 (MRV) が含まれます。コンポーネントには、包括的なデジタルツイン、モノのインターネット (IoT) リモート・センサー・ネットワーク、機械学習 (ML)、人工知能 (AI)、ビッグデータ、地球観測が含まれます。
「産業用IoTを使用すると、複数のセンサー、ゲージ、衛星、その他のリソースから構造化された安全なデータを収集できます。これを基盤としてIoTデータを解析し、そこで得た知見をアクションへと変換して問題を解決することができます。たとえば私たちは、水位を監視するために、湖全体に多数のセンサーを設置しています。すべてのデータをInsights Hubに転送し、そこで解析を行って水位が警戒レベルを超えているかどうか判断することで洪水を効果的に防ぎ、農家の損失を軽減しています。」Rob Passmore氏はこのように述べています。
シーメンスのテクノロジーは、重要な競争優位を実現し、自然資本セクターのデジタル・トランスフォーメーションを加速しています。Biosphere Foundationは、シーメンスのソリューションを使用して、自然再生の分野で大きな進歩を遂げています。Biosphere Foundationは、他の分野にも適用でき、低い増分コストで拡張できるモデルを開発しました。しかしこれは、シーメンスのソリューションを活用した取り組みの始まりに過ぎません。Biosphere Foundationは今後数年間で、Insights HubとMendixを使用して、英国および英国以外のさまざまな地域で多数の市場プラットフォームを立ち上げる予定です。
シーメンスは、Biosphere Foundationと協力し、目的を達成するための技術を導入して気候の緊急事態に対応し、自然再生を可能にすることで持続可能性のミッションを果たします。